触り心地や着心地にこだわるインナーやスポーツウェアの開発において、「フラットシーマ(四針縫製)」と呼ばれる縫製技術が注目されています。ここでは、フラットシーマの特徴やメリット・デメリット、OEM発注時のポイントについて解説していきます。
「フラットシーマ」とは、4本針6本糸の特殊なミシン(扁平縫いミシン)を使用して、生地の端を切り揃えつつ突き合わせるように縫い合わせていく技術です。一般的なオーバーロック縫製の場合は、縫い代(縫い目)が膨らんで重なりますが、フラットシーマの場合には縫い目が平らになる点が大きな違いです。
フラットシーマを用いた場合、肌への当たりが非常に優しいため、ベビー服や高級肌着、ナイトブラ、コンプレッションウェア、ヨガウェアなどさまざまな製品に採用されています。
インナー・アパレル製品では、フラットシーマが選ばれるケースが多くみられます。なぜこの縫製技術が選ばれているのか、採用した際の3つのメリットをご紹介します。
フラットシーマを用いると、縫い代が肌に当たらないため摩擦によるチクチク感や赤みを軽減します。この着心地の良さがフラットシーマの大きな特徴です。長時間着用したとしてもストレスを感じにくく、敏感肌や乾燥肌の人向けのインナーや睡眠の質に影響するナイトウェア、肌に直接触れるベビー用品など、快適性が重視されるアイテムに適した縫製技術です。
4本の針と6本の糸(上糸4本、下糸1本、飾り糸1本)を用いて、生地をしっかりと縫い合わせていきます。この縫い方により縫い目自体の伸縮性が高くなり、生地の伸び縮みに柔軟に対応。引っ張りに強く破れにくい点も特徴のひとつです。また、ほつれが起きにくい点もフラットシーマを選択するメリットであるといえます。
このような特徴から、激しい動きを伴うスポーツインナーに欠かせない技術となっています。
機能面の他にも、独特の網目状のステッチがもたらす美しさも魅力です。フラットシーマは、表側にも特徴的なステッチラインが現れるため、あえて縫い糸の色を変えることによってステッチそのものをデザインのアクセントとして際立たせることができます。スウェットやスポーツウェアなどはシンプルになりがちですが、このような手法をにより印象的な製品を生み出せます。
OEMでフラットシーマを依頼する場合には、あらかじめ注意すべき点を把握しておくことが大切です。
まず、フラットシーマでは特殊なミシンと高い熟練技術が求められるため、どの縫製工場でも対応できるわけではなく、依頼先が限られます。さらに、一般的な縫製技術を用いるケースと比較すると工程に手間と時間がかかることから、製造コスト・工賃が高くなりやすいという面もあります。
さらに、極端に厚い生地や薄すぎる生地にはフラットシーマは不向きである点から、生地との相性をあらかじめサンプル作成により入念に確認することが大切です。
一般的な縫製と比較すると、フラットシーマは工賃が高くなることから、高付加価値商品として販売できるように企画段階でターゲット層と価格を見極めることが大切です。そして専用の設備と熟練技術者が必要となりますので、実績があり対応が可能なOEM会社・工場を選定してください。さらに、生地の厚みなどによって仕上がりが左右されるため、ファーストサンプルの段階で実際に着用テストを実施し、「縫い目の肌触り」と「伸縮性」について確認を行います。
上記の内容をまとめると、ポイントは下記の通りとなります。
フラットシーマは、縫い目を平らにし、快適な着心地と耐久性を高められる優秀な縫製技術であり、インナーやスポーツウェア、ベビー服などを作る上で採用することで、他社製品との差別化などにつながることが期待できます。
コスト面や工場を選定する際の注意点をあらかじめ考慮しながら、自社の商品コンセプトに合わせて導入を検討してください。
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